2002年に糸賀一雄記念賞の受賞者を祝う目的ではじまった「糸賀一雄記念賞音楽祭」。滋賀県内で活動する歌やダンス、楽器演奏などのワークショップチームなど、20回を重ねるなかで多くの人が出演されてきました。出演者だけでなく、支援者、家族、プロのミュージシャンやダンサー、舞台の専門家、ボランティアスタッフ、来場者の皆さんなど数え切れない人たちがこの音楽祭に関わっています。
今回、20年を振り返る「絵解き図」を制作することが決まりました! これまで音楽祭に関わってくださった方々からお話を聞き、いろんな場面を詰め込んだ大きな屏風絵を描きます。12月4日の音楽祭本番では、会場に展示し来場者の皆さんに披露する計画です。
聞き取りのスタートは、企画・制作や運営、舞台監督など音楽祭を舞台裏で支えてきた皆さんから。20年間を時系列で振り返っていただき、今後の聞き取りの基礎となるようなお話を聞くことができました。
次に向かったのは、第三回(2004年)から第二十回(2022年)まで出演した、湖南ダンスワークショップ。主要メンバーは、野洲市・守山市を中心とした障害福祉施設や地域で暮らす障害のある人たちです。ディレクターとして振り付けや演出を担うのは、ダンサー・振り付け家の北村成美さん。音楽祭をはじめ、滋賀県内各地やフランスでの公演も経験してきたチームです。北村さんが「全員が主役、スターダンサー」と言うように、舞台に立つ全員が全力で表現していることが伝わってきます。
毎回のワークショップは前半がウォーミングアップ、後半が「湖南音楽祭」と題した公演です。およそ1年をかけて1つの作品を仕上げ、糸賀一雄記念賞音楽祭などの舞台に立ちます。「参加して世界が広がった」「ソロの場面を見てこの子はダンサーだな、素敵だなと思った」「いろんな人に支えられていると感じる」「エピソードがありすぎて何から話せばいいのか……」。今回の聞き取りでは、北村さんをはじめ、アシスタントディレクター、支援者、衣装デザイナー、ダンサーのお母さんたちがお話を聞かせてくれました。
これからどんな「絵解き図」ができ上がっていくのか。制作の様子を紹介していきますので、ぜひご注目ください。